未成年モデルのあり方に一石を投じるドキュメンタリー『Girl Model』

モデルになるのに、"幼すぎる/若すぎる"年齢は何歳だろうか? 16? 15? それとも12?

ちょっと厄介な質問かもしれないが、これは異常なほど若さを求めるファッション業界が直面している問題だ。最近制作され、賞にも輝いているドキュメンタリー『ガール・モデル/Girl Model』は数か月前に初公開され、3月に開催されたサウス・バイ・サウスウエスト(SXSW)映画祭でもプレミア上映された。それから少し経った4月初め、『New York Times』紙がカナダでの上映にあわせ、再び問題を提起している。

デヴィッド・レドモン&アシュレイ・サバンが監督を務めたこの作品は、シベリア出身の若い女の子がスカウトされ、わずかなお金または言語能力だけで日本のモデル界に入る姿を追ったもの。

「物語はモデルスカウトのアシュレイ・アーバーと、シベリアの貧しい家庭出身の少女ナディア(13歳)を中心に展開していく。アーバーとナディアは、アーバーが日本のファッション界にとって魅力的な女の子をスカウトしようと、シベリア横断鉄道で旅する途中に出会います。ロシア語しか話せないナディアは、英語と日本語の契約書を渡され、8,000ドル(約65万円)のギャラを約束されます。(ですが)彼女は、(日本での)生活費がその額から差し引かれることを知らされていませんでした」「キャスティングにことごとく失敗し、ナディアは借金を背負ったまま故郷のロシアに帰るのでした」(『New York Times』紙)

「モデル業界全体とそこにいる若い女の子たちは、悲劇の"組み合わせ"なのです」と、サバン監督は『Austin Chronicle』紙に語る。「私はいろんな意味で、自分たちが"悲劇"を記録しているのだと感じています」

『ガール・モデル/Girl Model』予告編
"家族を助けたい"そして"良いモデルになりたい"とモデルになるナディア
「私は田舎にいる普通の女の子(=灰色のネズミ)なの。自分の人生に何か違うものを求めているの」


このドキュメンタリーは、すでにモデル界で浮上している潜在的な問題を、マスコミの注目にさらした。今年だけでも、マーク・ジェイコブスが未成年のモデルを雇ったとして批判を受け、米国ファッション協議会(CFDA、Council of Fashion Designers of America)がモデルの推奨年齢などのガイドラインを定め、そしてモデルのサラ・ジフがこの業界にひそむ危険を喚起しようと、モデルの権利団体"Model Alliance"を設立した。

カナダでは4月13日から公開された『Girl Model』。現在も世界各国の映画祭などで上映されている。

また、<Huffington Post>の読者投票では、「モデルに最低年齢を定めた方が良いか?」との質問に対し、8割が「そうすべき。幼い女の子はモデル業にひそむ危険から守られるべき」と、残り2割が「いいえ。両親の許可を得ているのなら、問題ない」と答えている。

一方、10代からモデル業を始め、成功しているモデルたちの本音はどうなのだろうか? その一部もご紹介しよう。

ケイト・モス
14歳でモデルを始めたケイト。「突然、注目を集めるようになってしまった。家から遠く離れて、常に仕事をしているのはとてもつらかったわ。いつも飛行機に乗っていたの。友達にも会えなかったし、たくさん泣いたわ。本当にひどかった」

カーリー・クロス
15歳でモデルを始めたカーリー。彼女は最近、この業界に入る前に、大人になる時間がもっとほしかったと語っている。「(モデル業に足を踏み入れる前に)自分がもう少し大人になっていたらと思っているわ。この仕事では、多くの事柄に対処する必要があるんだもの」

■関連リンク
カルメン、ティウを生んだエストニアからの新人モデル、メリリン・ペルリ
セクハラやコカインは日常茶飯事? モデルの権利団体による調査結果
セクハラは勲章!? このところ炎上気味のファッション業界に新たな問題発言が

■関連フォトギャラリー

%VIRTUAL-Gallery-150187%
続きを読む

編集部おすすめ

プレゼント

[PR] あなたへおすすめ

フォトギャラリー

人気記事ランキング