昨今「キラキラ広報」に関し、論争が起こったみたいだな。発端は六本木のIT企業で働く山本恵太氏が「誠ブログ」に書いた「(戦略のない)キラキラ広報を駆逐したい」という文章である。ここでの趣旨は、以下の通り。

〈でもキラキラ広報のほとんどって広報戦略じゃなくて、本人の戦略とか、もはや戦略も無くて本人が本能的にキラキラしたいだけだったり、まわりから美人だねーかわいいねーとチヤホヤされて勘違いしてるだけだったりじゃないですか。〉
〈自分を売ることしかできない広報ど素人より、表に出てこなくても、会社やサービス、プロダクトのことを考えて汗かいてる歴戦のお姉さま方のほうが何倍もキラキラ輝いてるよ!〉

オレはこの文章を書いているのが美人のベテランなのかなぁ、なんて最初は思ったわけよ。1990年代後半に日本・コカ・コーラにいた美人広報お姉さまのFさんみたいな人なのかな、なんて思ったわけだが、書いているのがネズミ小僧の実写版みたいなニイちゃんじゃねぇかよ。

山本恵太よ、お前の負けだ。
お前は一応「裏で目立たない仕事をしているブス社員の方がチヤホヤされて目立ってる美人(キラキラ広報)よりもステキだ」なんて他人をホメてるけど、本当にお前が言いたいことはこれだ。

「オレらみたいな男の広報ってチヤホヤされないの辛いっス。評価されないの辛いっス!オレの会社のサービスよりもイケてない他社のサービスの方が、キラキラ広報が担当しているが故に取り上げられるのがグヤジイィィィッ!日本を、ゴノ世を、ウッ、アッー! ガエダイ! 本当は、本当は、オレらの方が能力高いのに、ムググググググ」
ってことだ。

お前は本当はそれを言いたいだけなのに、いちいちキラキラ広報(クソレッテル貼ってるんじゃねぇ、ボケが)叩きをしたうえで、「目立たないブス」を持ち上げる手法を取った。あのよ、お前なんかに「歴戦のお姉さま」は擁護されてぇなんて思ってねぇよ。文章ってもんは本音を書けよ、その方がよっぽど支持されるぞ!

オレの結論を言うと、政府の広報や、アップルやトヨタのように強いプロダクトを持った企業の広報以外では、女の方が向いていると思う。理由は、記事を書く、取材をする人間に圧倒的に男が多いからである。男の記者・編集者・ディレクターとしては、美人から商品説明を受けちゃったりすると、「スペース大きくしちゃおうかな、うふ」なんて思うワケよ。

でよぉ、自治体の広報とかに電話すると、「ふわぁ~い、ワシ、吉田一郎、52歳でーす。広報課長でーす」みたいに、寝ぼけたマントヒヒの尻尾を踏んづけたような声のオッサンが出てきて、「えっ? ウチの特産品? 農協に電話してよぉぉ。忙しいんだよぉぉ」みたいなたらいまわしをするバカや、媒体名を言うと「広告は間に合ってます!」なんていきなり押し売り扱いをするノータリンジジイが出てくることも多い。
或いは「押忍!我が社の『ギトギトバウムクーヘン』は契約農家から仕入れた卵を入れ、秘伝のタレを入れて作ってます。押忍!さっさと記事書け!」みたいな「ギラギラ広報」だったりするんだよな。

だいたいオッサンの広報なんてこんなもんなんだよ。だったら、若くて商品知識はまだ少ないかもしれないけど、問い合わせしてきた人間をもてなそうとしてくれる姿勢をもったキラキラ広報(オレはこの言葉は嫌いだが)の方に問い合わせをしたくなるだろ。ひいてはこうした担当者の方が優秀に決まってるだろ? 

一時期さ、サイバーエージェントの女性社員が「美人だ」って叩かれたけど、あのさ、「美人差別」ってやめろよ。叩いているお前が惨めに見えるだけだぞ。

あと、山本氏、お前は「六本木ヒルズのIT系企業で広報」って書いているが、公の場で文章を書いているのになぜ具体的な企業名を書かないのだ。広報っていう仕事は、会社のイメージを上げるのが仕事だろ?そしてこうしたコラムを書く機会が与えられているというのに、そこでお前の会社のイメージを上げる結果にはなっていない。「IT企業の広報」とまでは言っているにもかかわらず、それ以上は言わない。

お前が否定している「自分を売ることしかできない広報ど素人」ってのを地で行ってるのがお前のスタンスだ。

「会社とは別個の活動でーす!」と言いたいのか。あぁ、そんな理屈を通そうとするんだったら、「六本木ヒルズのIT系企業の広報」なんて書くんじゃねぇ。コラムを書くことは絶好の企業PRの機会なのに、それをせず、「自分を売ることしかできない広報ど素人」なんて「キラキラ広報」のことを叩いている。ふざけんじゃねぇよ。
彼女達の方がよっぽど企業のことを売ろうとしてるだろ?自身の美貌も含め、その企業のプレゼンスを高めているのは優秀さの表れだろうよ。

お前は何だ? 「山本恵太」の名を売ることしか考えていねぇ。ライターふぜいが何を言うか、この野郎!だと?
うっせーよ、オレは広報の仕事もう17年やってるわ、ボケが。うんこ食ってろ。

というわけで、山本氏はバカ丸出しな上に、言ってることも私怨まみれな挙句、お前なんかにホメられたくねぇよ、この野郎!とお姉さま方に思われそうな人物ではあるものの、プロフィール写真に出ている山本氏の顔を見るとなぜか叩く気が失せてしまう人徳を持っているというか......。わかんねぇ。オレもここまで書いてきて、このツラを見るとなんか「お前、頑張れよ......」と言いたくなるんだよな。

ということで、山本恵太、お前、イケてる広報になりやがれ。そしてキラキラ広報を叩くのはもうやめろ。

あとな、この山本恵太に反論すべく、「キャリコネニュース」が"「キラキラ広報女子」たちが駆逐論に反発 「私たちは需要があるからやっているんです!」"という記事を出したが、どうにもこうにも腰が入っていねぇ!

山本氏の会社に伝説のキラキラ広報がいたということをキチンとスクープしているあたりはエラいのだが、「都内のベンチャー企業で広報をしているサユリさん(24歳)」に山本氏批判をさせるのではなく、怒髪天を突いたであろうお前ら編集部の意見としてこのくらい書け!

「この野郎!山本恵太!お前!なーに嫉妬しやがってるんだ、ボケボケ!!!! お前の会社には、お前よりも圧倒的に優秀だったTさんっていうキラキラ広報がいたんだろ?このボケが、彼女に嫉妬したからあんなクソ文章書きやがって!このアホ!!」

というわけで、オレとしては、メディアがとある存在を叩く決心を持ったら本格的に叩く覚悟を持ち、奥歯に物が挟まった言い方をするのではなく、本音をズバズバ言うべきであると提案したい次第である。キャリコネニュース、お前らには期待してるぞ。

最後に――山本氏が「イケメン広報特集やれ」と言っているので、一人紹介してやる。今は広報から外れてしまったが、サントリーの越野多門だ。こいつは超イケメンで、しかも親切でいい男だぞ、山本恵太殿、今度越野氏に弟子入りしてこい。

文/中川淳一郎(ビューティフル・社畜・ライフ・コンサルタント)