アメコミ・ヒーローの原点!「キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー」

スパイダーマンやX-MEN等、数多くのアメコミ・ヒーローを世に送り出しているマーベル・コミックの初代ヒーロー、キャプテン・アメリカ。その誕生を描いた本作はアメリカ本国で相当盛り上がっていて、かなりイケてるとの評判を聞いてはいた。個人的にはコミックやキャラもののファンではないし、ましてやその映画化は当たりはずれがあるので、正直どんなもんかな~と思っていたが、意外と良かった「X-MEN」シリーズなどもあるし、なんだか暗い世の中、スカッとしたかったし、百聞は一見にしかず。3D上映で拝見させて頂いた。

1942年第2次世界大戦でヒトラー率いるナチス・ドイツ軍が勢力を拡大する中、痩せ細った小柄なアメリカ人の青年スティーブ・ロジャース(クリス・エヴァンス)は、軍隊に入り早く戦争を終わらせる為に戦いたいと思っていた。しかし、病弱な体質を理由に入隊テストに合格できない。ある日彼は謎の軍医アースキン博士(スタンリー・トゥッチ)から「スーパーソルジャー計画」という軍の秘密実験の被験者の候補に推薦されるが、チェスター・フィリップ大佐(トミー・リー・ジョーンズ)は猛反対。博士は、スティーブは、身体は小さいが純粋な心と本物の勇気を備えていることを訴え、大佐を説得する。スティーブは実験を受けることとなり、女将校ペギー・カーター(ヘイリー・アトウェル)に連れられ、秘密の研究所へと向かう。そして実験の極限の苦痛に耐え抜き、超人的な肉体を手にいれる。キャプテン・アメリカとなった彼は、レッド・スカルと化したナチの極秘科学部門、ヒドラ党の幹部ヨハン・シュミット(ヒューゴ・ウィーヴィング)との戦いに挑む。

確かに超わかりやすくしっかり筋の通った勧善懲悪ストーリーで、プロダクション・バリューは高い。純粋に正義を信じていた時代のコミックを正確に映画化しようとした意気込みが感じられ、ファン垂涎のエピソードやネタがたくさん散りばめられている。スーパーヒーローの出現を待ち望んでいた当時の世相を反映してか、主役は若く純粋で、強く勇敢で、自己犠牲心の塊。時代背景を考えれば当然だし、それはそれで素晴らしいのだが、昨今の複雑な性格のヒーローに見慣れていると、ちょっと人間的な魅力に欠けるかも。ヒーローとしての自分の役割に悩むプロットもあるのだが、若干厚みがない。近年は今のアメリカを反映してか、万能の力の下に複雑な悩みを抱えていたり、繊細さやダークサイドのある二面性を持つヒーローが登場する映画も多く、そんな成熟した描写が興味深いと思っていただけに、ここまでストレートな、アメリカ万歳みたいなヒーローに個人的にはちょっと違和感を覚えた。

とはいうものの、実はアメリカ国外での興行成績が国内成績を抜いているらしい。強いリーダーを渇望する状況は世界共通なのか、現実の混沌を忘れてとにかくスカッとしたいのか。ちなみに国内成績も良く、全米公開時初日3日間の興収はあのハリポタ最終作を抜いてNO.1。この夏のコミック映画化作品の中でも善戦しているし、Box Office Mojoによると歴代の第2次世界大戦ジャンルのアメリカ国内興収なんと第3位。これはスゴイ。

脇を固める骨太なトミー・リー・ジョーンズ、多彩なスタンリー・トゥッチなどのベテラン俳優達は期待通りの快演だ。主役のクリス・エヴァンスは大役を大熱演といったところ。女子必見のポイントとしては、痩せぎすの彼が筋肉ムキムキの身体に生まれ変わるシーンで、思わず目がハート。

そうそう、この作品、全体のアートディレクションが美しい。1940年代の色調を生かしつつ、SFのテイストも上手くCGで表現されていて、3Dでより楽しめるマーベル・ワールドの映像美が展開されている。

次回作はスーパーヒーローチームが活躍する「アヴェンジャーズ」。日本では2012年の夏に公開だそうだが、こちらも演技派スター目白押しで既に期待が高く、今後もマーベルの快進撃は続くようだ。


『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』
10月14日(金)丸の内ルーブル他全国拡大3Dロードショー!

公式サイト:http://www.captain-america.jp/
公式twitter:http://twitter.com/#!/mtca_jp
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