デフ・レパードのジョー・エリオット、「常に新しいことに挑戦したい」

デフ・レパードのフロントマン、ジョー・エリオットは、大人になってからの人生のほとんどを、熱狂的なファンをリードしたり、「Photograph」や「Let's Get Rocked」などのヒット曲を生み出すことに費やしてきた。父親の死から間もない今年8月に52歳の誕生日も迎えたが、今なお精力的な活動を続けるジョー。これは6月にリリースしたばかりのライブ盤「Mirrorball」と、同作からのシングル「Undefeated」からも見てとれるだろう。

そんなエリオットに、<Noisecreep>と<Spinner.com>が独占インタビューを試みた。

Noisecreep.com(以下、N、原文にはSpinnerの名もありますが、サイトのURLNoisecreep)に合わせました): ここ数年のパフォーマンスで、ご自身にはどんな変化がありましたか?
ジョー・エリオット(以下、エリオット): ステージでの違いはさほど感じないね。昔のDVDや3~4年前のツアーの様子を見れば、「なんてこった。俺たち変わったじゃん」と思うかもしれないけどさ。それは決して、単に年を取ったってことじゃないんだ。俺たちの曲へのアプローチや、その表現の仕方を指すのさ。まあ、楽しいことに変わりはないけどね。俺たちは可能な限り、パフォーマンスができる環境に恵まれている。そしてこれこそが、俺たちが12歳のときからやりたいと思っていることなんだ。楽しまないほうが無理ってものさ。

N: ということは、今も昔と同じ興奮と熱狂を抱えていると?
エリオット: 時々は気分が落ち込むことだってあるさ。正直なところ、父親が亡くなってからは、その気持ちをステージに持ち込まないほうが難しかった。だけどやっぱり、誰にも気づかれないようにしなきゃいけないんだ。(ステージ上の)90分だけ思いを押し殺せば、観客はただショーを楽しめる。

N: 今回のツアーは新曲「Undefeated」で幕を開け、観客はこれに熱狂したようですね。
エリオット: 俺たちのようなバンドにいれば、新しい曲でスタートしたり、なおかつ観客を退屈させないってことが課題なんだ。中には、「ローリング・ストーンズやボン・ジョヴィ、そしてU2でさえも、新曲ってのは"ビール休憩"的なものだ」と言う奴もいる。90分のパフォーマンスの中で新曲を披露することはそう多くないけれど、演奏できないヒット曲だってたくさんあるんだ。

N: 「Undefeated」はデフ・レパードの曲という感じがしますが、ノスタルジックな要素はまったくありませんね。
エリオット: 俺は、世界で名曲かつスタジアム・ロックのアンセムとして知られる曲を書きたかった。オープニング・ナンバーとして人々をアッと言わせるような曲をね。この曲はラジオで勢いがあって、この夏は5週間ほど"クラシック・ロックのラジオ局で最もかけられた曲"にも選ばれたんだ。皆は「Sugar」(「Mirrorball」収録曲の「Pour Some Sugar on Me」)も知っているかな? もちろん、知らないよね。俺は、新しい音楽に挑戦しないバンドにはいたくない。昔の曲をやるだけってのは嫌なんだよ。

「Undefeated」デフ・レパード(ライブ映像)


N: 楽曲作りのプロセスは何ですか?
エリオット: 俺たちは誰かにせかされているわけじゃないから、時間をかけているよ。「あと9か月で、12曲の新曲を作らなくちゃいけないんだ!」なんて言う奴もいないし。作れないと思ったときには、バカンスに出かけるか、キッチンにコーヒーを取りに行くのさ。調子が戻ってくるまで、ただ待つんだ。曲を書くのは実際のところ、とても簡単さ。だけど、いい曲を書くのはとても難しい。基本を知っている奴なら、曲を作れるだろう。でもそれは駄作になるだろうね。

N: 「Undefeated」の裏にあるインスピレーションとは?
エリオット: 自分をボクサーにあてはめてみたのさ。1人の男が衆人環視の中、機械や他の男を相手に戦う。男は自分の足で立ち上がり、再び立ち向かっていくわけなんだけど、これは俺たちにもいえることだ。バンドのドラマーで、片腕を失ったリック(・アレン)や、(アルコールや薬物の過剰摂取で亡くなった)スティーヴ・クラークとかさ。この曲では、誰でも壁にぶち当たることはあるけど、そこから立ち直らなきゃいけないんだってことを表しているんだ。

N: バンドには数多くのヒット曲がありますが、ツアーで披露する曲はどうやって選ぶのですか?
エリオット: アメリカだったら、そこでヒットした曲をプレイする。アメリカでは歌わないけど、イギリスでは演奏しなきゃ!って感じの曲もあるよ。日本やオーストラリアでも同じさ。

だけど中には、"4回のライブではすべて、休憩の後は同じセットリストでやっていた"なんて批難する奴がいる。俺はそいつに「今は父親が亡くなったばかりだから、最初の1週間は質素にやりたいんだ。そのうちまた、いろいろと挑戦するよ」なんて言う気はさらさらなかった。そいつはまるで、ライブには毎回、同じ人が来るとでも思っているかのようだった。そんな奴を相手にするつもりはないね。


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