キース・リチャーズが語る、ストーンズ結成50周年の可能性

1978年の名盤「Some Girls」をこの11月に再発したローリング・ストーンズ。2012年のバンド結成50周年を前に、<spinner.com>がギタリストのキース・リチャーズにインタビューを試みた。

Spinner: ロニー(ロン・ウッド)とチャーリー(・ワッツ)とのジャム・セッションはいつ始めるんですか?
キース・リチャーズ: 今月からできるといいね。俺は「マジかよ。俺たちはもう数年間、一緒にやってないんだぜ。是非やろうじゃないか」って言ったんだ。今のところはあくまでもジャム・セッションだけどな。

S: (セッションでは)ストーンズの曲を、それともブルース系をやるんですか?
キース: 何でもやるよ。俺はノストラダムスじゃないからね(笑)。セッションをやるってこと以外には、まだ何もわからない。

S: ミック(・ジャガー)が参加する可能性も?
キース: もちろんさ。つまり、誰でもウエルカムってことだよ。(元メンバーの)ビル・ワイマンも、ミック・テイラーも大歓迎さ。奴らだってストーンズの一員だったんだ。また一緒にやったっていいだろ?

S: 50周年を迎えるにあたり、抱負をお願いします。
キース: ツアーなどをやりたいと思っている。俺がやるべきことだとすら思っているんだ。大変かもしれないけれど、皆が一緒にやりたいと思えば、いつものように乗り越えられるはずさ。

S: 「Some Girls」のリイシュー盤が出るということで、アーカイブはどれくらいチェックされたんですか?
キース: ミックとほとんど同じくらいかな。俺たちはひとまず見つけることのできた作品で製作を進めていったんだ。マスターテープを探すのには時間がかかったけど、その後はかなり順調だった。個人的には「Claudine」を入れたいと思っていた。当時のメンバーも皆、同じ気持ちだったんじゃないかな。この曲は78年のオリジナル盤に入れてもいいくらいだった。だけどあのときは、法的な問題とかで見送られたのさ(注:今回のリイシュー盤に収録されている「Claudine」は、ボーイフレンドを射殺したとして訴えられた女優のクロディーヌ・ロンジェをテーマにしたもの)。

ローリング・ストーンズ「Beast of Burden」(1978年、ライブ映像)

S: アルバム製作当時の思い出はありますか?
キース: あるよ。だけど大したものじゃないけどな。スタジオで目覚めたら、警察の楽団が演奏していたことがあったね(笑)。そうっと抜け出したけどさ。バンドのセッションは真夜中にならないと始まらないんだ。パリでレコーディングをしたんだけど、晩飯を済ませてからスタジオ入りしてたね。そこから出るときはいつも、日が昇っていたよ。

S: あなたとロンとの間には、自然なつながりができたと?
キース: そうだね。『Some Girls』はロンと一緒に作った最初のアルバムだった。毎日のセッションを経て、俺たちは一緒にやっていく道を見つけたんだ。

S: ロニー(ロン)はここのところ、禁酒しようとしていました。彼をサポートするため、あなたもお酒をやめたとか。
キース: 俺が知る限り、奴はここ1年くらいシラフだよ。俺は自分のことをアル中だとは思っていないから、飲みたきゃ飲むよ。

S: そういえば、かつてトロントでヘロインの所持で逮捕されたことがありましたね。
キース: ああ、そうなんだ。おかげで面白いことになったけどな。一度スタジオ入りすると自分が起訴されているってことを忘れちまうのさ(笑)。音楽のおかげかな。(ヘロイン所持での起訴で)起こりうることも考えたことはない。誰も俺をムショに入れやしないだろう、って思っていたのさ(笑)。

S: ですが、事態は楽観できるようなものじゃなかった。ストーンズが終わることも頭をよぎりましたか?
キース: いい方にも悪い方にも行く可能性はあった。だけどどっちに転がろうとも、周りの人たちに対する俺の信頼は揺らがなかった。俺はヤク中だったけど、思っていたことは正しかったね。

S: そこで「Before They Make Me Run」という曲ができたと。
キース: かなりあっさりとできたんだ。かかったのは1週間くらいかな。1日に1小節といった具合で、少しずつ足していったんだ。面白い曲になると思ったよ。

S: この曲はあなたにとって大切な1曲になりましたね。
キース: だけどエンジニアにとっては、死にそうなくらい大変だったらしい。彼にはメダルを贈呈したいね(笑)。

S: ほかにお気に入りの収録曲はありますか?
キース: 難しい質問だな。「Beast of Burden」は常に頭に浮かぶ曲かな。サウンドは素晴らしいし、バンドも最高のパフォーマンスをみせていた。それと、今回あらためて「Some Girls」を聴き直してみて、ビル・ワイマンのベースがいかにすごいかってことに気付いたのさ。奴はすごいよ。俺たちは今でも連絡を取り合っている。また一緒にやるんじゃないかな。

ローリング・ストーンズ「No Spare Parts」(2011)

リイシュー盤「Some Girls」は、日本ではボーナス・ディスクを収めたデラックス盤が12月7日(水)に、そしてボーナス・トラックも追加したスーパー・デラックス盤が12月14日(水)にリリースされる。ファンの方は是非お見逃しなく!
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