アデルの成功にみるインディーレーベルの先進性

<Huff Post>で、アーティスト兼アーティストマネージャーであるポール・カレー氏がAdeleの成功を例に挙げながら、インディーレーベルの優れた部分について寄稿している。以下、ポイントごとにその発言を要約した。
現状
インディー(独立系)は決して楽な仕事ではなく、それは音楽業界に限った話ではないが、イギリスは自信を持っていいだろう。アデルは全米で300万枚のアルバムセールスを達成し、アメリカのiTunesストアで1位を獲得している。このようにイギリスにはインターナショナルに成功を収めることが可能なアーティストがいる。しかし、レオナ・ルイスやウィル・ヤングなどメジャーレーベルやテレビが生み出したスターは、インターナショナルレベルでは苦しい戦いを強いられているのが現状だ。

アデルの成功
アデルの成功で特筆すべきは、インディーレーベルと契約しているという点だろう。彼女が契約しているXL Recordingsは彼女の才能を信じてサポートしてきた。しかし一方でメジャーレーベルはメディアが取り上げるバンドやアーティストに対して無駄な投資を続けている。業界をリードしているのはXLを始め、DominoやMoshi Moshiといったインディーレーベルである。

暴動から見えたこと
今年イギリスで起きた暴動によってソニーのディストリビューションセンターが襲われ、PIASの倉庫が全焼したため、DominoやSunday Bestなどのインディーレーベルの在庫は焼失してしまったが、インディー業界が一丸となって資金を集めに奔走したことで在庫を復活させている。ここからわかるのは、メジャーレーベルが聴きたくもない音楽に対して無駄に大金をつぎ込んできただけのここ10年間、インディーレーベルはファンと随時コミュニケーションを取りながら、常に彼らと近い位置に居続けたことでしっかりとサポート体制を整えてきたということだ。

メジャーの今後
メジャーレーベルは一般リスナーに向けて「販売する」という部分では未だに優れた能力を持っており、近年ではマムフォード&サンズが一番の好例として挙げることが出来るだろう。しかし残念ながらメジャーレーベルの中で、アデルのような新しいアーティストを発掘するという部分は年々弱体化してきている。このままアーティストたちがインディーレーベルでの成功を喜ぶようになっていけば、メジャーレーベルがただライセンス製品を出すだけの存在になるのは時間の問題だろう。

この寄稿でカレー氏も最後に触れているが、新しいアーティストに出会いたいという人は、今後もインディーレーベルの動向に目を向けておくべきだろう。
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