伝説的なハリウッドのスタジオで名演奏を披露したヴァン・ヘイレン

今から1年前、ハリウッドにある有名なヘンソン・スタジオでレコーディングをスタートしたヴァン・ヘイレン。このスタジオは以前、A&Mスタジオと呼ばれていて、サイレント映画の伝説的存在、チャーリー・チャップリンが1917年に建てたものだ。

レコーディングから1年後の2012年2月1日(水)、ヴァン・ヘイレンは再びこの場所に戻った。彼らは数百人の観客の前で、約70分間にわたりヒット曲を披露したのだ。

ニュー・アルバム『A Different Kind of Truth』のリリースに続き、ツアーもスタートさせたヴァン・ヘイレンは、およそ200人を収容できるこの歴史ある防音設備を備えた小さな部屋でのステージを行なった。彼らはそこにあった驚きのステージセットの一部を公開してくれたのだ。バンドを収めたビデオと写真が収められた高画質のビデオパネルなどだ。

だがそれには、たくさんの観客を興奮させるような視覚効果はなかった。(観客を熱狂させたのは)エネルギーに満ちていて、恐ろしく楽しめるバンドのセットだったのだ。『A Different Kind...』はまた、デイヴィッド・リー・ロスが『1984』以来の参加を果たしたアルバムで、エディ(・ヴァン・ヘイレン)の息子ヴォルフガング(ベース)にとっては初の作品でもある。

エレクトリック・ブルーのサテンシャツと、黒と青のキルトスーツでキメたデイヴィッド・リー・ロスは、小さなステージ上を気取って歩いたり、飛び跳ねたりしていた。デイヴィッドは数年前よりも控えめではあったが、そんな彼がジャンプしたり、目まぐるしく動いたり、大げさな振る舞いをしたり...バンドのフォーマンスはただただ素晴らしかったのである。

エディの息子でアレックスの甥ヴォルフガング(21歳)は、マイケル・アンソニーの代わりとして2006年にバンドに加入。彼はまるで、このバンドに加入するために生まれたようなものだった。

一方、エディ・ヴァン・ヘイレンは破れたジーンズをはき、ピンクのTシャツといういでたち。彼のトレードマークである若々しく、はにかんだ笑顔は相変わらずで、観客を魅了するソロパートも健在だった。最近の個人的な問題も関係しているのか、彼はいささか影があるようにも見えたが、それにも増して健康的に見えた。そして次々とすさまじい展開を見せるソロたるや...。エディのトレードマークでもある赤と白のギターは、不思議なうなり声や甲高い声、そして轟音までも紡いでいた。それはまるで、80年代のエディを再び見ているかのようだった。

キンクスの「You Really Got Me」のカバーで幕を開け、バンドは「Runnin' With the Devil」や「Panama」、「Hot for Teacher」、「Dance the Night Away」「Unchained」「Ice Cream Man」「Ain't Talkin' 'Bout Love」を含む、デイヴィッド・リー・ロス時代のヒット曲メドレーへと移った。輝かしいセットの締めくくりとなる「Jump」では、エディに加え、複数のドラマーやキワドイ衣装のショーガールも登場した。

バンドはまた、新曲「Tattoo」も披露。エディは伝説的な"フランケンストラト"ギターで参戦し、1976年に製作して今回の新作のために再度手を加えた「She's the Woman」も演奏した。全体的にみて、今回のギグでのバンドは本当に最高であった。

2月1日にヘンソン・スタジオで行なわれたヴァン・ヘイレンのギグの様子(動画)

当日はヴォルフガングの母親でエディの元妻でもある女優、ヴァレリー・バーティネリも会場を訪れたほか、90年代にデイヴィッド・リー・ロスとヘンソン・スタジオでレコーディングを行なったジョン5の姿もあった。デイヴィッドの大ファンである彼もまた、デイヴィッドやエディ、そして会場のファン同様にギグを楽しんでいた。

「子供のころ、ヴァン・ヘイレンは俺の人生を変えた」と、ジョン5は<Noisecreep>に語っている。「そして今も彼らは、俺の人生に変化をもたらしているよ。今夜の彼らの演奏は、これまでで最も素晴らしかった。間違いなく最高のショーだったよ」...まったく同感である。
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