約39キロの成層圏から音速破りのスカイダイビングに成功! 史上最高命がけダイブの瞬間

米ニューメキシコ州ロズウェルで現地時間14日 (日本時間15日)、オーストリア人のエクストリーム・アスリートが、過去の最高記録を塗り替える高度約39キロの成層圏からのスカイダイビングに成功し、無事地上に降り立ちました。5年の準備期間を経て、ついに実現したジャンプの映像をお届けします。

今回ことごとく記録破りの危険なダイブに挑んだのは、元パラシュート部隊兵士でヘリコプター操縦士でもある、オーストリア出身のフェリックス・バウムガートナー(Felix Baumgartner)さん(43)。

ビル55階分の高さがある巨大ヘリウム風船を使い高度12万8,097 フィート(約39キロ)まで3時間かけて上昇した後、カプセルから抜け出しジャンプした彼は、約9分後、パラシュートで地上の砂漠に着地し、腕を上げて勝利のガッツポーズをしました。これを見て、ロズウェルのミッション管制センターで見守っていた関係者や友人、家族の間でワーッと歓声が沸き上がったのは言うまでもありません。

「私たちがどれだけちっぽけか理解するのに、時にはすごく高い所に行く必要がありますね」と、バウムガートナーさんはダイブを終えて語りました。

<11:06AM - ドアを開く>


これまでのスカイダイビング世界記録は、1960年にジョー・キッティンガーさんが米空軍の任務として行った10万2,800フィート(約31キロ)からのジャンプでした。公式に認定されれば、今回の高度はもちろん新記録になります。(ちなみに高度12万フィートは、平均的な航空機の飛行高度の3倍です。)

さらに、宇宙服とパラシュートのみを身に付けたフリーフォールで音速を超えるのも目標でしたが、午後の記者会見で、バウムガートナーさんが降下中に到達した最高スピードは時速833.9 マイル(約1,342キロ)だったことが発表され、音速破りも達成したことがわかりました。(音速はこの場合時速761.207マイル/約1,225キロ。)これはマッハ1.24にあたり、世界初の快挙です。

<11:09AM - 運命の瞬間>


この挑戦は深刻な危険を伴ったもので、バウムガートナーさんは5年かけて、世界記録保持者のキッティンガーさんをアドバイザーにむかえ訓練を積んできました。

National Geographic>によると、セ氏マイナス50度以下になる場合もある高度で空気が薄いため、万が一脱出時カプセルにぶつかるなどして宇宙服に小さな傷をつけてしまったら、血液が沸とう・気化しかねないとか。1960年代に 、キッティンガーさんの記録を破ろうとしたロシア人の男性とアメリカ人の男性2人は、そうした保護服の中の減圧により亡くなったと考えられています。

また、前例のない速度で降下している最中にきりもみ状態となり、遠心力で頭に血液・髄液が集中し、意識を失う可能性もありました。前半、フリーフォールの5分の間にそうなってパラシュートを開けなかったら、命はありません。

しかし綿密な準備と訓練のかいあって、そのどちらもバウムガートナーさんには起こりませんでした。彼がヘリウム風船で上昇して行くのを、朝ミッション管制センターから見守って涙を浮かべていた母親のエヴァさんは、地上に近づいたバウムガートナーさんがパラシュートを開くのを見て、今度は喜びで涙ぐみました。

<11:16AM - まだ降下中>


このプロジェクトは清涼飲料水メーカーのレッドブルがスポンサーにつき、「Red Bull Stratos」("stratosphere"は成層圏)と名付けられYouTubeでライブストリーム放送されましたが、バウムガートナーさんが命がけのジャンプをする直前、視聴者は800万人に達したそうです。

AllThingsD>によれば、これまでに1つのネットビデオサービスを通じて同時にストリーム視聴された記録はこの夏のオリンピックの際、Googleを通じて同時ストリーム視聴した50万人。空と同時に、ネット上でも記録が塗り替えられました。

NASAからも祝福ツイート:"フェリックス・バウムガートナーと@redbullstratosチーム、宇宙のへりからの、記録破りのジャンプ成功おめでとうございます!">
バウムガートナーさんはこれまでに、マレーシアの超高層ビル、ペトロナスタワーや、ブラジル・リオデジャネイロのキリスト像といった名所からのダイビングに挑んできましたが、これが最後の挑戦だったそうです。これを期に恋人と"落ち着き"、ヘリコプター操縦の腕を生かしてアメリカ・オーストリアで山岳救助や山火事消防活動に関わっていく予定だとか。ワイルドで「恐いもの知らず」(fearless)というニックネームがあるバウムガートナーさんですが、落ち着いても危険と隣り合わせは変わらないのですね。

記事元:HuffPost Science(1)、HuffPost Science(2)、HuffPost TechNational Geographic


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