【ホットリスト】アーティストの死後にリリースされたアルバム・ベスト16

1月8日、エレクトロニック・バンド、ブロードキャストが、最後の作品とる『Berberian Sound Studio』をリリースした。2012年に公開されたピーター・ストリックランド監督による同名映画のサウンド・トラックであり、特徴的なボーカルスタイルで知られるトリーシャ・キーナンの遺作である。2011年、彼は42歳の時に肺炎で亡くなっている。

アーティストの死後にリリースされたアルバムというのはなかなか重たいものだ。例えばニルヴァーナの『Unplugged in New York』やエリオット・スミスの『From a Basement On a Hill』など、アーティストが死を決意する直前のパフォーマンスを捉えたものだと考えるとすればそれだけで意味を持ってしまうし、これが最後のリリース作品だと思いながら聴くのはファンにとってはつらいものだ。例えば、ノトーリアスB.I.G.、イアン・カーティス、エイミー・ワインハウスの「本当にこれが最後の最後の作品です」と言われて発表された音源を手にすると、嬉しいと感じると同時にやっぱり寂しいものだ。



そんなアーティストの死後の作品にも色々なタイプがある。例えばB.I.G.の死後リリースされた、その名も『LIfe After Death』という作品は90年代で最重要なヒップホップ・アルバムと評価されている。一方では1994年に歌をレコーディングし終えた数時間後に心臓発作で亡くなったという、ハリー・ニルソンの遺作はまだ日の目を見ていない。

そんなわけで、ブローキャスト最後の作品のリリースに敬意を表し、ここで"アーティストの死後にリリースされたアルバム ベスト16"を公開しよう。ちなみに、もちろんその全てがトゥパックの作品というわけではないので、ご心配なく!

ジョイ・ディヴィジョン『Closer』

北米ツアーに発つ前日、シンガーのイアン・カーティスは自宅で首を吊っているところを発見された。まだ23歳であったが、彼は長い間てんかんと鬱病に苦し んでいたという。デビュー作『Unknown Pleasures』に続く本作は、彼の死から2ヶ月後にリリース。前作よりもダークな内容であったが高く評価された。

エイミー・ワインハウス『Hidden Treasures』

プロデューサーのマーク・ロンソン、サラーム・レミ、そして遺族の手によって選ばれたテイクや未発表曲、そして最後のレコーディングとなったトニー・ベネットとのデュエット「Body and Soul」も収録。本当に胸が苦しくなる作品だ。

ノートーリアスB.I.G.『Life After Death』

自動車襲撃事件で亡くなったわずか2週間後にリリースされた有名な作品だ。野心的な内容、かつ2枚組というボリュームの同作は、ヒップホップ史に残る名作であると同時に、彼が最重要なアーティストの1人であったことを証明した。

エリオット・スミス『from Basement On A Hill』

2004年にリリース。本作の制作途中、エリオットは刃物による胸2カ所の致命傷を負って34歳で亡くなっている(未だに自殺か他殺か不明)。死後、プロ デューサーのロブ・シュナッフと元彼女であるジョアンナ・ボルムがレコーディング済みの作品をチェックして15曲入りアルバムに編集。彼の最高傑作とは言 えないが、それでも生々しく美しい傑作だ。

ジョニー・キャッシュ 『My Mother's Hymn Book』<
リック・ルービンによるプロデュースのボックスセット『Unearthed』の1部だったのだが、翌年2004年に独立してリリース。自身の弾くギターの みを伴奏に、子供の頃に母から学んだと言うキリスト教歌を歌った内容で、本人が生涯で最も気に入っていた作品のようだ。


ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ『Confrontation』

1983年の死から2年後にリリースされたコンピレーション・アルバム。妻のリタ・マーリーによってコンパイルされ、秘蔵テイク「Buffako Soldier」などの名曲も収録。

ジョーイ・ラモーン『Don't Worry About Me』

ラモーンズのシンガーがリリースした最後の作品は、彼が得意だったこと、つまり最高のポップスを歌うということに終始している。「What a Wonderful World」のカバーは最高にパンクである。

オーティス・レディング『(Sittin' on)the Dock of the Bay』

飛行機事故で亡くなる直前にレコーディングされ、ビルボードでキャリア唯一のNo.1ヒットとなった。さらにビルボード史上唯一死後にNo.1を記録したナンバーでもある。

ジャニス・ジョプリン『Pearl』

イジャニスがヘロインのオーバードーズで命を落とした数ヶ月後にリリース。名曲揃いだが、やはり「Mercedes Benz」のアカペラが素晴らしい。

ジョン・レノン『Milk and Honey』

『Double Fantasy』に続く、ジョンとヨーコのセカンド・アルバムになる予定であったが、1980年にジョンが亡くなったことでその計画も頓挫。1984年に改めてリリースされた。

マキャベリ(a.k.a.2pac)『The Don Killuminati: The 7-Day Theory』

トゥパック・シャクールの衝撃的な死は彼を伝説にし、その死後も数々のコンピレーションなどが発表され、実はまだ生きているんじゃないかという憶測が流れる程であった。この作品は彼の最後にして5枚目のアルバム。いまもなおクラシックとして愛されている。

マイケル・ハッチェンス『Michael Hutchence』

INXSで世界的な成功を収めたハッチェンスは、1997年凱旋ツアー中にシドニーのホテルの一室で首を吊っているのが発見された。彼の唯一のソロ作品であるこのアルバムには旧友ボノなども参加、制作を開始した1995年から4年後にリリースされた。

ニルヴァーナ『Unplugged In New York』

1993年11月にレコーディングされ、バンドのキャリア史上最高のパフォーマンスのひとつであり、背筋が凍るような演奏だ。普段はディストーションと爆音に塗れていたカートの声がここでは生々しく迫って来る。

レイ・チャールズ『Genius Loves Company』

40年ぶりにトップ10入りしたアルバム。彼の死の2ヶ月後にリリースされ、グラミー賞ではなんと10部門にノミネートされた。

ジョー・ストラマー&ザ・メスカレロス『Streetcore』

クラッシュのフロントマンが残した最後のアルバムは、死後メスカレロスのメンバーが完成させ、原点回帰的ロックアルバムとなった。クラッシュ時代を彷彿とさせるファン感涙の作品である。

サブライム『Sublime』

自らのバンド名を冠し、メジャー進出第1弾のアルバムとなった本作。しかし、そのリリース直前にフロントマンのブラッドリー・ノーウェルは亡くなっている。スカコアの傑作クラシックだ。
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