製作費2万円でアクション映画完成させた!?「ウガンダのタランティーノ」に世界中が熱視線




辺境の地で超低予算のアクション映画を制作する"ウガンダのタランティーノ"が世界中から注目を浴びている。

https://youtu.be/BymeLkZ7GqM


アイザック・ナブワナ監督は、ウガンダを舞台にした初のアクション映画『Who Killed Captain Alex』を、約200ドル(約2万5千円)という超低予算で完成させた。ウガンダのスラム街で撮影された同作はネット上でカルト的な人気を集め、ある熱狂的ファンのアメリカ人がニューヨークからウガンダの首都カンパラに移住したという。

2011年12月、ニューヨーク・マンハッタンのバーで、<レークプラシッド・フィルム・フェスティバル>のプログラムディレクターだったアラン・ホフマニスは、結婚指輪を買った日に恋人に捨てられ、友達から励まされていた。しかし、そこで友達に観せられた『Who Killed Captain Alex』の予告編が、彼の人生を変えることになる。

血にまみれた銃撃戦、スピード感のあるカンフーファイティング、コンピューター制御されたヘリコプターによるカンパラへの空爆など、様々なシーンが含まれる約40秒の予告編を観たホフマニスは、「ウガンダに行く! 映像に意味はないけど、とにかく天才だとわかった」と感じたそうだ。彼は才能を見出すことに慣れていたが、予算がなければ戦争映画など撮影されない欧米において、そのウガンダ映画との出会いは衝撃的だったようだ。

2週間後にはウガンダのカンパラに渡り、同作品の製作会社<ラモン・プロダクションズ>のTシャツを着た男を見かけ、走って追いかけたホフマニス。「ニューヨークから来たファンだ。映画監督に合わせてくれないか?」と説明し、バイクの後部座席に乗せてもらって30分間走り、スラム街のワカリガに到着した。そこでナブワナ監督と対面し、5時間も話し込んだという。出会ってすぐにナブワナ監督はホフマニスのために役を用意し、2日後には乱闘シーンの撮影に参加していた。アメリカ人がスラム街の下水に落ちて乱闘する様子を見て、人々は驚いていたらしい。

https://www.youtube.com/watch?v=ZR4b7XxMRM8


ナブワナ監督は、ウガンダ初のアクション映画スタジオ<Wakaliwood>で、40本以上の低予算映画を撮影してきた。各映画の制作費は、たったの200ドル(約2万5千円)ほど。そんな監督が「情熱で映画を製作している」と語るように、俳優と製作スタッフがボランティアで参加し、ブルーバックはマーケットで入手した生地、カメラクレーンはトラクターの部品を使用している。お決まりの俳優として出演するダウダ・ビサソはメカニックでもあり、手製の武器を制作できる天才だ。例えば、マシンガンはスクラップのメタルで製作し、銃弾は木製だったりする。そして、診療所から無料のコンドームを入手し、その中に動物の血を詰めてリアルな銃撃シーンを演出するのだ。もう1人の重要なスタッフ、ブルース・ユー(ブルース・リーのファンらしい)は、カンフーのシーンで武術指導を担当。撮影後には、プレミアプロやアフターエフェクツのようなソフトを使用して編集も行う。

ナブワナ監督は『ランボー』や『エクスペンダブルズ』も好きだが、チャック・ノリスを敬愛しているというから渋い。しかし、ホフマニスに言わせると監督は「ギレルモ・デル・トロやロバート・ロドリゲス、マーティン・スコセッシといった監督に"クリエイティビティの観点と、映画への貢献"において通じている」と感じるそうだ。

その後、ホフマニスはウガンダに6回以上も訪れることになる。2015年4月には、ついに45歳にしてスラム街のワカリガに移住し、彼らのファミリーとなった。映画1本分の製作費として約160ドル(約2万円)を<Kickstarter>で資金調達しようとしたところ、約1万3千ドル(約161万円)も集まったらしい。
現在は<Wakaliwood>スタジオで6本の映画を製作中だとか。ウガンダで俳優として活躍するホフマニスは、これまでの快適な生活とは異なるスラム街の過酷な環境で15ヶ月生活したところ、体重が25キロも落ちたらしい。彼の劇的な人生のストーリーは、ウガンダ映画と共にハリウッドの注目を集めるかもしれない。

https://www.youtube.com/watch?v=cvhjTNqaKDY


【参照リンク】
http://www.bbc.com/
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