女優・新垣結衣史上、最も特異な作品『掟上今日子の備忘録』 彼女のキャリアに加瀬亮との共通点を見る


ドラマ『掟上今日子の備忘録』(日本テレビ系)の新垣結衣が「とにかくかわいい」と評判が高まっている。


彼女が演じる掟上今日子は寝ると1日の記憶がリセットされてしまう"忘却探偵"で、スタート前は西尾維新の原作小説のイラストに合わせた白髪+メガネのヴィジュアルが「似合う」「似合わない」と賛否が割れた。ところが放送が始まると、似合うかどうかはどうでもいい感じに。劇中の掟上今日子というキャラクターが、新垣結衣から離れて一人歩きしている印象がある。

新垣はこれまで『リーガル・ハイ』(フジテレビ系)の弁護士や『空飛ぶ広報室』(TBS系)のTVディレクターなど、リアル系の演技が多かった。同い年の戸田恵梨香が映画『デスノート』のアイドル・弥海砂や『SPEC』(TBS系)の変人刑事・当麻紗綾などキャラ的な役で印象を残したのと対照的に。

新垣自身が透明感のある美形で、自然にこぼれるかわいさはあった。だが、『掟上今日子の備忘録』では白髪とメガネでスイッチが入ったかのように、"かわいい"をこれでもかとブッ込んでくる。ニコニコしながら親指を立てて小首を左右に揺らしたり、推理が正解で「当たった~♪」と指をさしたり。ちょっとした仕草がマンガ的だがキュート。唇を結んでメガネ越しの瞳でのぞきこまれたら、相手役の隠館厄介(岡田将生)でなくてもキュンとくる。これまでの新垣は、本人の根の控えめなところが役に出るときもあったが、掟上今日子は新垣結衣であって新垣結衣でないというか。思い切りよく、かわいさを出している。

かと言って"新境地開拓"みたいなこととも少し違う気がする。彼女のキャリアのなかで後から『掟上今日子』を振り返ったとき、他の作品と脈絡が違う特異点のようになっているのでは。似た例が『SPEC』シリーズの加瀬亮だ。

出世作の映画『それでもボクはやってない』での痴漢の濡れ衣を着せられた主人公や、ドラマ初主演作『ありふれた奇跡』(フジテレビ系)の心に傷を持つ役など、ナイーブで線が細いイメージの加瀬だが、坊主頭で臨んだ『SPEC』の瀬文焚流は警視庁特殊部隊出身で軍人気質の刑事。それまでと180度違う強面の役だった。
しかし、『SPEC』以後はまた元のイメージに戻り、瀬文をまったく引きずらなかった。劇場版の舞台挨拶では髪が伸びて物腰も軟かく、一見、瀬文役の俳優が不在かと思われたほど。髪を普段と変えたのも今回の新垣と一緒で、新垣もたぶん『掟上今日子』ほどかわいく振る役は今後ないだろう。それだけにこのドラマは貴重で、じっくり堪能しておきたい。

ところで、寝ると記憶がなくなる掟上今日子は、忘れてはいけないことを自分の体にマジックでメモしている。1話ではスカートをたくし上げて太ももに書くシーンがあり、スベスベした美脚の露出にネットは大騒ぎになった。なのに、2話以降は太ももにはメモしていない。サービスは一度きりということか。第5話(11月7日放送)の予告編では、厄介の「脚をしまいましょう」との言葉もあったが、ぜひまた新垣のきれいな太ももを拝みたいところではある。

文・斉藤貴志

https://youtu.be/FFXoFhHTcMM


■参照リンク
『掟上今日子の備忘録』公式サイト
http://www.ntv.co.jp/okitegami/


■11月のAOL特集
世界の可愛すぎる動物たち【フォト集】
続きを読む