鬼才ギャスパー・ノエが濃密すぎる恋愛映画『LOVE 3D』に込めた思いとは?「やらないよりやったほうがいい」


性・愛・暴力などカゲキな描写でR‐18指定を喰らいがちなフランス映画界の問題監督ギャスパー・ノエが、AOLニュースに降臨。1人の男と2人の女の性と愛を濃密に描く約6年ぶりの最新作『LOVE 3D』は、その名のとおりいろいろなモノが飛び出すラブ作品。「いたって普通なコトを描いている。前例がないから敏感になる人が出る」と豪語するノエ監督。「"やらない"より"やった"ほうがいい」という、超ストレートなメッセージの真意とは!?


――今までの作品とはカラーが異なる印象を受けましたが、今回の作品を撮ろうと思った目的は何ですか?

普通の、世の中の人々の生活にフォーカスを当てたいと思ったことが原点で、だから何かの作品に影響を受けたとか、こういうテーマで撮りたいと思ったわけではないんだよ。僕は、普通に自分の周りで起こっていることを描きたいと思っていて、その周辺で見聞きしていること、そのヘンの若い学生に起こり得ることを描こうと思っただけなんだ。

――それが特に今回、若者の性と愛だった、ということですね。

情熱的な愛というものは、正気を失わせるものだろう? その結果、何かに執着心を抱いてしまうことだって、世の中にはよくあり得ることじゃないか。そこには美しいものだけでなく、何かを破壊するような側面もあるわけで。そういうことも描きたかったテーマではあったね。

――確かに、拝見していて「わかる、わかる」って感じもありました。

そうだね。今回は、比較的ユニバーサルな話題かな。マーフィーやエレクトラみたいな人間はどこにでもいそうな若者たちで、自分の過去の作品に比べると、かなり特殊なシチュエーションになっていると思う。そしてわかりやすい。だから共感すると思うよ。


――しかし、こういう題材の場合、映画化への道のりは、厳しいものがありそうですが。

ほかの映画では肉体的な愛を描こうとすると、どうしても検閲にも引っかかるということがわかっているから、資金集めが難しいことがよくあるね。カンヌで賞を獲った『アデル、ブルーは熱い色』(14)も似たような感じで、大昔であれば『愛のコリーダ』(76)とかね。"普通"の愛のカタチではあるけれど、肉体的なエッセンスが入っていると配給が難しいと思われて、お金が集まらないデメリットがあるものだね。

――そして、『LOVE 3D』も日本上陸前に話題となりました。

今回の映画も何もショッキングなことはないのに、いままで"ここまで"を描いた前例がないから、敏感になっている人がびっくりしているというわけだ(笑)。僕の周りにはお金や社会的な成功よりも、自分の恋愛が最優先みたいな人が多いんだよ。本当に普通の人のことを描いているからね。

――実はAOLニュースはロクな恋愛をしていない童貞なステキ野郎の読者が多いのですが、恋愛マスターのノエ監督から何か言ってあげてください。

30代でか? 本当か? あり得ないだろう。ウソを言っているな(笑)。
まあ、やらないよりはやったほうが精神的な喜びがあるからやったほうがいいよ、ということかな。愛とセックスは――愛のないセックスもあれば、セックスのない愛もあるけれども、その両方が一緒にあった時がベストだ。しかし、人生は1回しかない短いものだから、プラトニックな愛であろうが、愛のないセックスであろうが、チャンスがあれば進め! それがメッセッージだよ(笑)。


映画『LOVE 3D』は、新宿バルト9、ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて絶賛公開中!



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■参照リンク
映画『 LOVE 3D』公式サイト
love-3d-love.com

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