『ヒメアノ〜ル』不気味なピュア男を怪演したムロツヨシに直撃! 「世の中の全ては喜劇であって欲しいと願っている」


人気漫画家・古谷実による衝撃の問題作「ヒメアノ〜ル」が実写映画化される。連続殺人鬼・森田を演じる森田剛の演技が公開前から大きく注目を浴びているが、予告編の「いやでしょ?チェーンソーでバラバラにされるの」と濱田岳を脅すムロツヨシの表情に狂気を感じている人も多いのではないだろうか?この度、そんなちょっと不気味(?)な男・安藤を怪演した超個性派俳優・ムロツヨシにインタビューを実施、映画『ヒメアノ〜ル』や、俳優業について熱く語ってくれた。


——今回、原作や脚本を読んでいかがでしたか。

個人的に、世の中の全ては喜劇であって欲しいと願っているんですよ。今回も、脚本を読んだとき、前半は喜劇だと思いました。だけど結局悲劇がやってきてしまうので、これは現実の中にある日常なのかな、と思うんです。ほとんどの人が平和に過ごしているけど、残念ながら、テレビをつけてニュースを見ると、殺人は起こっている。「本当は僕たちの現実の中にも悲劇はある」ということに気付かされる作品で、印象に残っていますね。

——映画を観て印象的だったシーンなどはありますか。

安藤は、森田を注意して無視されると、森田を追いかけるじゃないですか。なんてピュアな正義感なのか、と思いましたね。自分が、「ダメ」と思って注意したことを相手が聞いていないと、「もう一回相手に言い聞かさないと」と思ってしまう。こういう人は、世の中に少ないと思うので、それがとても印象に残っているんです。あとラストですね。実は脚本にないことをやっているんですよ。俺感動しちゃって!いい意味で「なんてことするんだ、この監督!」って思いましたね。


——安藤のように友達と好きな人がかぶってしまったらどうですか?

僕はあんまり色恋沙汰に熱を上げないので、悲しくはなると思いますけど、安藤ほどではないですね。あそこまで、「殴りたい」とか「コイツがどうにかなってしまえばいいんだ」みたいな恋はしたことないです。女性に天秤にかけられたことはありますが、そのときもその人を恨むことはなかったですね。そこは人間として良かったなと思います。

——ムロさんから見て、プライベートでも仲の良い濱田岳さんと、濱田さん演じる岡田という役を比べてみるといかがですか。

岳はあんなに人に流されないです。あの人、実は「自分がある」んで。「自分がない」ように見せている感じ? あれイイですね。あの感じ、嘘ですから。アイツ、すっげー自分ありますから(笑)。
とは思うんですけど、ユカ(佐津川愛美)とのラブシーンで、経験人数を聞いて岡田がふてくされるシーンがあって、あれは素なのかなと(笑)。濱田岳に「ああいうヤツであってほしい」気もするんですよ。だから、そこをあえて「似ている」と言っちゃいましょう。でも、全然違いますからね。結構男らしいですから。

——殺人鬼・森田を演じた森田剛さんに関してはいかがですか。

剛くんに関しては、いい意味で、このキャスティングに関して、すごくハマり役だなと思いました。自分の世界で生きている人なんだろうな、という印象があったので。殺人鬼・森田は自分の世界でしか生きられない人ですが、本当の森田剛は、WAになって踊ったり、お芝居をしたり、歌をやったり、ハッピーな部分もあると思います。でも、自分の世界で生きることに関して、役の森田と共通点があるように思えます。


——「ユカちゃんは俺の生きる希望そのものだ!」と岡田に言うシーンがありますが、ムロさんの生きる希望とは?

野心じゃないですか?「夢」とかいうのは恥ずかしいんですが、野心はあるんですよ。「売れたい」とか「食べ続けたい」とか。それが支えているのだと思います。野心がなくなったら自分はいきなりブレてしまい、見ている人は僕で「笑いたい」とも思わなくなってしまう。野心があれば、人前に立たせてもらって、「笑ってください」とか「笑わせてやる」と言っていいのかな、と思うので。

——その上で今後チャレンジしてみたい役などありますか

恥ずかしげもなくデカいことを言えば、渥美清さんや植木等さんじゃないですけど、映画でしっかり喜劇をされている方々の存在があるので、それを目標に、ひとつ「時代」というか代表作は作りたいなって思います。しっかり日本の喜劇役者として、日本の映画で代表作を、喜劇映画を作りたいな、と思います。


映画『ヒメアノ〜ル』は5月28日TOHOシネマズ 新宿ほか全国公開



©2016「ヒメアノ〜ル」製作委員会

■参照リンク
映画『ヒメアノ〜ル』公式サイト
himeanole-movie.com

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