清水崇監督最新作『雨女』は「4DX」専用映画!「主人公の感覚により近く感じてもらうため試行錯誤しました」


「4DX」専用映画『雨女』は、『呪怨』シリーズの天才、清水崇監督の最新作だ。ユナイテッド・シネマという劇場がプロジェクトの初動時から全面的に後押しを行い、後付けではない作品の世界観と完全に連動した「4DX」ホラーを作り上げた。「映像に合わせるエフェクト、ということだけではない」と語る清水監督に、「4DX」について聞いた。


――『ジュラシック・ワールド』(15)も『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(15)も後付けの「4DX」でしたが、今回はプロジェクトの始動時に「4DX」仕様で作ることが決まっていたそうですね。

ユナイテッド・シネマさんが「4DX」仕様の映画を作りたいということで、短編で観やすいものを、という基本的な設定がまずありました。そこから『雨女』に至るまでの、内容を決めていきました。「4DX」は普通の映画製作と+αのエフェクトが加わるので、脚本段階からそれを書き込んだり、何度も試写チェックをしたり、今回は製作段階から劇場さんも入っておりましたので、手探りで新機軸の技術やシステムの使い方を全員で模索していったところはありますね。

――初の「4DX」劇場専用の日本映画ということで、作品の基本的なコンセプトみたいなものは、どこに定めたのでしょうか?

「4DX」だからといって、ただ刺激が強い映画ではなく、エフェクトはあくまで作品世界を助長する装置として、映画館でなければ体験できない映画にしたいという想いがありました。だから、おもちゃ箱をひっくり返すだけの映画にはしたくはありませんでした。イスが揺れるということにしても、どうしてもテーマパークのアトラクションをイメージしがちですが、あくまで映画に集中してもらい、その世界観に入り込むためのエフェクトとして4DXを活用しました。


――『雨女』はもともと清水監督が過去に生み出された物語だったそうで、それが今回「4DX」というフィールドで映画化に至ったそうですね。

18年くらい前のデビュー当時ですが、もともとは長編映画の企画として発案していたものでした。それは実現しなかったのですが、この『雨女』であれば屋内で雨を降らすことが可能で、観る人が主人公と同じような感覚にも陥ってくれる映画にもなり得るだろうと。脚本に直接エフェクトを書き込みながら進めました。その際に参考までにいろいろと4DXで上映されている映画を観ましたが、ある映画のアクション場面では主人公側にも敵側にもエフェクトがついていて、主観がごちゃごちゃになり、映画そのものに集中しづらくなっていたので、今回は「4DX」ありきの企画ですし、自分が作るものはそういうことは避けようと思いましたね。

――「4DX」の『雨女』を体験したファンの感想を聞くと、水や風などの体験型演出がハリウッド製作の映画に比べると、主人公などの内面とより密接に連動しているような印象を受けたという声が少なくなかったです。

3Dの時もそうでしたが、大金を投入できるハリウッドの大作映画と比べると、物理的には敵わない。そこで、日本独自のしっとりした情感や主人公の内面にエフェクトを使う発想に切り替えたんです。

そういうことを観る人がどれだけ意識的に受け取ってくれるかはわかりませんが、作り手はそういうことを考えますからね。ちょっと堅い話になってしまいましたが(笑)、3D映画を作った時の体験が今回、役に立っているとは思います。


――今回は、主演である清野菜名さんの心情を中心にエフェクトをつけているそうで、彼女が演じる理佳の目線で観ると、「4DX」をより深く楽しめそうですね!

主人公の感覚により近く感じてもらうために、エフェクトを足したり削ったり試行錯誤しました。本作では主人公の感情だけにエフェクトをつけることにしました。だから、映像では雨が降っていないのに、突然雨が降ってくる場面もあります。それは主人公の心情に寄り添いたかったからですが、あくまで映像に合わせるエフェクト、ということだけではないということですね。

映画『雨女』は、2016年6月4日(土)より、4DX限定公開中!



■参照リンク
映画『雨女』公式サイト
www.ame-onna.jp

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