危険地帯ジャーナリスト・丸山ゴンザレス&『奇界遺産』佐藤健寿が語る「クレイジージャーニー」の舞台裏


松本人志、設楽統、小池栄子がMCを務め、奇想天外な旅人の姿を臨場感満載で放送するバラエティ番組『クレイジージャーニー』。2015年に放送を開始するやいなや、「じわる」「やばいw」「薄っぺらい旅番組より断然おもしろい!」とネット住民に愛され、2016年5月にはギャラクシー賞を受賞、すでに発売した2本のDVD販売数は7万枚を超すなど、バラエティ界でも異彩を放っている。今回は、番組内でも人気の高いジャーニーの丸山ゴンザレス佐藤健寿が、DVD第3弾を発売するにあたりイベントを実施するというので、話を聞きに行ってみた。


――もはや番組の顔とも呼べるお二方ですが、以前からお互いのことはご存知だったんでしょうか?

丸山ゴンザレス(以下、丸山):僕は『X51.ORG』とかも普通に見ていましたし、著書も読んでいましたので、佐藤さんのことは知っていました。『奇界遺産』で取り上げる古代遺跡についても、当時、あんなスタイリッシュに表現する人はいなかったので、すごく衝撃でしたね。

佐藤健寿(以下、佐藤):僕ももちろんお名前は存じ上げていましたけど、『アジア『罰当たり』旅行』とかを読んでいると、自分とはタイプが違うな...っていう。

丸山:(笑)。

佐藤:ただ、ヴィレヴァンとかに行くと、同じ場所に(著書が)あったりしますから、そういう人なんだなあって。根本的なところでは似ているような気もしながら、タイプが結構違うかもしれないですね。


――番組出演によって、何かが起こったり変わったりしましたか?

丸山:それで言うと、Twitterで「ファンです」とDMがくるようになりましたねぇ。

佐藤:メッセージ系のことはありますよね。特に、放送翌日とかは「弟子にしてください」というメールがめちゃくちゃくるんですよ。

丸山:放送翌日とかはきますねぇ(笑)。

佐藤:下手したら、ゴンザレスさんと俺の両方に同じ内容で送ってるのかな、と思うくらい(笑)。


――中には超本気で弟子志願もいるかもしれませんが...。

佐藤:いやあ、でも基本的には軽い感じが多いなって気がしますよ。「何でもやります」「見て人生観が変わりました」とか、いろいろ熱いことが書いてあるけど、本名が書いていなかったりするんですよ。

丸山:連絡先が書いていなかったりね。

佐藤:たまに学校名や「こういうことをやっています」と書いている人もいるんですけど、8割方は「自分は何もできないし、やったことがないけど、やる気だけはあります」という感じで。

丸山:すっげえありますね。でも、僕らのスタートも誰かに頼ったってことは特にないわけで。こんなの教えてくれてやっていたわけじゃないから。


――出演当初は、懸念事項もありましたか?

丸山:同じ分野の人に軽く見られるんじゃないかなというのはすごくあったんですが、今では逆で、割と評価されているというか。業界の大先輩も「見ているよ、面白いよ」という感じで言ってくれるので、当初の懸念は払しょくされましたね。

佐藤:最初にレギュラーになったときに、ゴンザレスさんと「どうする?」という話をしたんです。僕らも、まさかこんな番組がずっと続いていけるわけがないと思っていたので、「そのうち変なことしながら世界1周してる、みたいなネタ系バックパッカーとかばかり出てくるんじゃないの」って話をしていたんですよ。それにまみれるのはなぁと思っていたんですが、今となっては、むしろ我々が小さく見えてしまうくらいのすごい人たちがどんどん出てきているわけで、そこに混ぜていただいてありがたいとすら思ってます。


――イベントでも「手探り感」という表現をされていましたが、回を重ねるごとにフォーマットが徐々にできあがっていった感じなんでしょうか?

丸山:手探りといっても手を抜いているのではなく、スタッフさんがより面白いもの、すごいものを、とやってくれているから、僕らも気合いは入ります。よく「予算がない」などと言いますけど、工夫で乗り切って話題になっているのを見ると、アイデア一発でこうなるのかと。すごく勉強になります。

佐藤:僕らだけではなく、ほかのジャーニーや、スタッフさん、MCの方も含めて思うのが、それぞれが自分の好きなことをやっている結果だと思うんです。誰もいやいや仕事でやっているという感じがなく、全員が楽しんで好きなことに関わっているので、その嘘のなさが視聴者に伝わっているのかなと思うんですよね。

丸山:最初の頃は、テレビだから演出とかあるのかなあと思っていましたが、むしろなくてそのままいくから、内心は「ここまでガチでやるんだな、少しくらい演出してくれてもいいのに...」と思ってますけどね。


――感想を声に出して言うなど、テレビ用に心がけていることも結構あるとおっしゃっていましたね。

佐藤:逐一そうですね。例えば、氷の洞窟に入っても僕一人なら「ああ」と思うだけで、何も言葉を発さないですよ。でも、そういうときに言わないといけないんだ、と思うんです。そうすると......、「すごい」って言葉しか出てこない(笑)。

丸山:一人で取材に行ったときにも、思わずやっちゃいません?

佐藤:いやあ...。


――丸山さんは、もはや癖になっちゃっているんですね。

丸山:レポートするならば、の目線でパパパパと見て、「あ、今回はしなくていいんだよな」と思ったりするのは時々あります。どうレポートしていいかわからないから、いろいろなところを見るという癖がついちゃったのかな。一人のときにその癖が出るのは面倒くせえなって思いますね。

佐藤:あまりうまくなりすぎてもいけないかな、とも思いますしね。レポーターみたいになっても、いよいよ本業が何なのか、よくわからなくなっちゃうし。

丸山:二人そろって『王様のブランチ』に出たりして(笑)。


――貴重なお話を、いろいろありがとうございました。最後に、AOL読者にメッセージをお願いします。

丸山:今回のDVD、未公開映像もたくさん入っています。僕のはNY編も入っているんですよ。大都市とか普通に旅行に行けるようなところでも、視点を変えればいろいろなものがあるので、工夫と知恵で楽しめることを参考にしてください。佐藤さんの回は映画『最後の1本 ~ペニス博物館の珍コレクション』、僕の回だと映画『ダーウィンの悪夢』と合わせて見ると、より面白いかもしれないです。

佐藤:この番組は、誰も行けない場所に見えて、そういうわけでもなかったりするので、それぞれの行ける範囲で、それぞれの『クレイジージャーニー』はあるんじゃないかと思います...なんて、まとめっぽいことを言ってみました。

取材・文・写真:赤山恭子


『クレイジージャーニー』Vol.3は好評発売中。

■参照リンク
『クレイジージャーニー』番組公式サイト
www.tbs.co.jp/crazyjourney/
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