イーサン・ホークが伝説のジャズ音楽家を熱演した『ブルーに生まれついて』ロバート・バドロー監督が描きたかったのは「中毒、人種、愛といった普遍的なテーマ」


伝説のジャズトランペット奏者チェット・ベイカーの波乱の人生を、名優イーサン・ホークが渾身の演技で挑んだ映画『ブルーに生まれついて』。本作のメガホンを取ったのは、イーサンと同世代のカナダ人監督 ロバート・バドローだ。監督のみならず、脚本、製作を務め、秋にぴったり、切ない大人のラブストーリーを撮り上げたバドローにメールインタビューを行った!


——本作は、チェット・ベイカーという一人の天才の、トランペット奏者としての再生が描かれている一方、鑑賞後に切なさも残る作品です。監督は映画全体を通して何を描こうと思たのですか?

僕はこの作品を通して、ジャズのスピリットを捉えながら、中毒、人種、愛といった普遍的なテーマのストーリーを生み出すことを目指しました。同時に、音楽伝記ものという様式を楽しもうと思いまして、ジャズのリフのように、事実とフィクションの間の境界線を曖昧にしたのです。

——イーサン・ホークがチェット・ベイカーの役にぴったりとはまっています。

僕はイーサンと、脚本について数ヶ月間作業し、登場人物や音楽について話し合いました。彼は、ラブストーリーを進化させ、映画の中核となるテーマに焦点を当てることに、力を貸してくれました。当初から僕は、イーサンがこのキャラクターに対してものすごい情熱と知識を持っていると知っていました。だから、僕の役目は、彼を挑発し、彼が新たな事に挑戦し生み出すための自由を与えることでした。撮影準備段階で、役者と信頼関係を培うことにより、たとえ失敗しようとも、役者を限界まで引き出すのに必要な自由を、彼に与える事が出来るのです。


——イーサン・ホークとチェット・ベイカーに共通するところなどはありますか?

イーサンとチェットは、肉体的に幾つか類似点がありましたので、イーサンはあの役にぴったりでした。同時に彼には、芸術的、音楽的な気質があり、観客にも彼がチェット・ベイカーだと思わせる説得力があります。彼の声を調整し、ボーカルとトランペットのレッスンを受けさせ、衣装を着せたことで、彼を変身させる手助けが出来ました。

——海辺のシーンが多く、ロマンチックで印象的でした!

ほかのシーンは、11月の寒いカナダで撮影したのですが、海の場面は、たった数日、LAに滞在している間に撮影しました。西海岸での撮影は重要でした。彼の音楽には欠かせない部分だったからです。海には感情を生み出す原始的なパワーがあるので、そのエネルギーを生かそうとしました。なぜなら、チェット・ベイカーの音楽はロマンスやファンタジーを描いたものばかりだったからです。


——昨年の東京国際映画祭に際し、来日されていますが、日本の印象はいかがでしたか?

僕は日本をとても気に入りました! 初めての日本訪問でしたが、東京には感動しました。光の海と、街の洗練された秩序。観客の思いやりと配慮。そこが大好きでしたし、近いうちにまた訪れたいと思っています。

(C)2015 TIFF

映画『ブルーに生まれついて』は11月26日(土)よりBunkamuraル・シネマ、角川シネマ新宿他にて公開


©2015 BTB Blue Productions Ltd and BTBB Productions SPV Limited.ALL RIGHTS

■映画『ブルーに生まれついて』公式サイト
borntobeblue.jp
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