ハリケーン「サンディ」について(アル・ゴア)

今週、ハリケーン「サンディ」が東海岸に激しく襲いかかり、数百万人に影響を与えるほど広範囲におよぶ被害を出しています。そして、国中がその様子を不安な気持ちで見守っています。今ほど私達の同胞が助けを必要としている時はなかったでしょう。お住まいの地域の救援組織に対して、募金やボランティア活動することを真剣に考えて下さい。

サンディによる洪水の画像を見ていると、規模こそ小さいものの、ほんの二年前に起こったナッシュビル (テネシー州) 洪水の記憶が甦りました。その時はこれまでに例のないような量の降雨のために広いエリアで洪水が起こり、私のホームタウンのいくつかの地域が壊滅的に破壊され、浸水しました。私にとってナッシュビルの洪水は人生の節目となった大事件でした。ハリケーン・サンディは多くの人達にとってそのような事件になるかもしれません。普段の生活の中では意識の奥に追いやられていることが多い、気候変動による危機が現実のものとなったその時に。

ナッシュビルとは異なり、サンディは熱帯低気圧による暴風でしたが、どちらの場合も、気候変動によって暴風が強くなっています。大気中に地球温暖化汚染物質が毎日9千万トンも休むことなく排出され続けていますが、科学者らによれば、この汚染によってあらゆる暴風が強められるような自然環境に変化していっているということです。海や大気が温暖化し続けるにつれ、暴風はさらに活動的になり、その力は強くなっていきます。サンディもナッシュビル洪水も、単にその事実を思い出させただけに過ぎません。世界中で起こっている気候関連の他の大惨事が、何億人もの人達に対して同じメッセージを届けています。

サンディはまた、気候変動による他の症状からも影響を受けています。沿岸付近の水の温度が異常に高かったため、ハリケーンが東海岸に近づく際にその勢力を強めました。それと同時にサンディの暴風のうねりは、何世紀にも渡って上昇している海水面によってさらに悪化しました。私達が (気候温暖化をもたらす) 排出物を減らさない限り、こういった問題は悪化する一方であるだろうと科学者らは考えています。

ハリケーン「サンディ」は、これから起こることの不穏な前触れです。私達はこの気候変動に関する危機の問題を解決するために、この警告に注意を払い、迅速に行動に移らなければなりません。汚染をまき散らすエネルギー源は、汚染をまき散らす気候を生み出します。
(原文:On Hurricane Sandy)
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アル・ゴア
元アメリカ副大統領、カレントTV会長
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